XmasもX'masも正しくない?「クリスマス」の表記

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画像引用元:https://www.eventhaus.com.au/tag/xmas/page/2/

 

ごきげんようバビです。

以前から気になっていたクリスマスの表記問題。

「Xmas」なのか、「X’mas」なのか。

アポストロフィはいるのかいらないのか。

「X'mas」は日本だけ!と、言う方もいらっしゃいますよね。

いい加減本当のことが知りたいので調べてみました。

 

 

なんで「Christ」を「X」に省略するのか

そもそもなぜ「Christ」つまりキリストを「X」と省略するのでしょうか。

まず、ChristmasのChristはキリスト、masは礼拝を意味します。

キリストが生まれ、その死後その名前が広まっていった紀元6世紀頃、欧州からアジアにかけて古代ギリシャ語が共通語として使われていました。

キリストは、ギリシャ語では「ΧΡΙΣΤΟΣ(Χριστος)」と表記されます。

これは、「(油を)塗られた者」(=救世主)を意味するヘブライ語のメシア(משיח)をギリシャ語にしたものです。

(余談ですが「イエス・キリスト」は名前ではなく「救世主イエス」という意味です。)

ギリシャ語の頭文字「Χ」は、「キー」や「カイ」と読み、アルファベットのX(エックス)の元になった文字です。

昔は文字の読み書きができない人も多かったため、ΧΡΙΣΤΟΣの頭文字「X」のみでもキリストを意味していました。

 

XmasとX'masの違いは

結論から言うと、違いはありませんし、どちらも間違いではありません。

英語圏ではクリスマスをXmasやX-masと表記することもありますし、試しにグーグル・ブックスで検索してみると、最近でもX'masと表記している例もあります。

どちらが正しいということもありませんし、「X'mas」が日本だけの表記というのは全くの誤解のようです。

 

英語圏では省略形は使われない?

英語圏で生活する人に実際に確認してみたところ、子供のころから「Xmas」や「X'mas」という表記をほとんど見たことがない、ということでした。

どうやら20世紀以降、識字率の向上によって、「X」がキリストを意味するという宗教的な認識が薄れていき、「キリストの名前を省略するのは失礼だ」という考え方が広まっていったことがその大きな理由のようです。

クリスチャン向けの正しい語彙・文法の解説書「The Christian Writer's Manual of Style」では、「広告以外ではXmasは使うべきでない」と記述していますし、実際に広告以外で省略形を使用する例は減ってきています。

 

結論!XmasもX'masも使っているのは日本だけ

英語圏ではChristmasの表記が増えていっているのに、XmasもX'masも論争が起こるほど変わらず使われ続けているのは、日本にはキリスト教徒が少ないからです。

クリスマスは、本来キリスト教徒の祭典ですが、日本人は海外の行事を輸入する際、宗教的要素はあまり考えずその娯楽的要素のみを取り入れます。

このため、宗教的には意味のある「キリスト」という言葉も、ChristmasとXmas(X'mas)という、広告等のデザインの一部として考えたときに単純によりデザインとしてハマる方を使用しているのだと考えられます。

ですので、「Xmas」と「X'mas」どちらが正しいかではなくて、その表記があったら「どちらを使った方がデザインとして優れているか」という観点で考えてみると、面白いかもしれません。